プロザック

プロザックの特徴

世界的な抗うつ剤として知られるプロザックは、うつ病やパニック障害、強迫性障害など幅広い精神疾患の治療に用いられています。

脳内にある神経伝達物質セロトニンは感情のコントロールや安定を担うホルモンで、分泌された後はシナプスに再吸収される仕組みになっています。この分泌が不足すると脳全体のセロトニン濃度が過剰に低下し、悲観的な気分からうつ病、不安症を発症する原因となります。

プロザックの有効成分フルオキセチンはセロトニンの再吸収を阻害することで、セロトニン濃度の量を一定に保つ作用があります。SSRI（選択的セロトニン再取り込み阻害薬）の一種であり、セロトニン増加に特化しているため、他の抗うつ剤と比較して依存性があまりありません。

副作用も出にくくなっているため体への負担も少なくなっており、仕事やプライベートに支障をきたしたくない方にもオススメです。

また、セロトニンは睡眠にも大きく関わっていますので、不眠症の改善にも有効です。昼間の間に分泌されたセロトニンは夜にメラトニン（睡眠ホルモン）に変化する性質があるため、プロザックによりセロトニン濃度が増えることでスムーズな入眠を導き睡眠の質を高めることができます。

プロザックの効果

効果・効能

抗うつ、パニック障害、強迫性障害、社会不安障害、外傷後ストレス障害など

幸福ホルモン「セロトニン」を増やして気持ちをリラックスさせ不安やイライラを取り除きます

プロザックは不足したセロトニン量を増やすことでうつ状態をはじめとしたさまざまな精神疾患の改善に効果があります。

セロトニンは多幸感をもたらすホルモンで、精神のバランスを安定させ気持ちを落ち着かせる働きを持ちます。このセロトニンが減少すると感情のコントロールが取れなくなり、極度の不安や緊張、イライラが増幅し放置していると低体温や睡眠障害などに繋がることも珍しくありません。

プロザックには、セロトニンの取り込みを抑制することでセロトニンの総量を増やす成分が配合されています。緩やかに体内に吸収されていき、軽いうつ状態から中度〜重度のうつ病、強迫性障害、不安障害の他にも重度の月経前症候群の一症状である月経前不快気分障害の改善にも有効性が認められました。

また、精神が安定化すると心因性の不眠症解消や疲労回復などにも効果がありますので、生活全般のクオリティを上げることもできます。

他の抗うつ剤より効果を体感しやすく、さらに依存性も少なく調節されているため服用を止めた際の体への負担も軽減されています。

プロザックの服用方法

1日1回、午前中に水かぬるま湯で服用してください。服用量は20mgから開始します。

症状に応じて20〜80mgの間で増減できますので、効果が弱いと感じられた場合は20mg単位で慎重に調節してください。ただし、1日の上限は80mgとなっています。

なお、強迫性障害の改善にプロザックを用いる場合は、1日の服用限度量は60mgに抑えましょう。

またパニック障害の治療に対しては、10mgから服用を始めてください。上限量は60mgとなっているため、それ以上服用しないようにしましょう。過剰投与は副作用を強め、危険な状態を招く原因にもなります。