マイルーラVCF

マイルーラVCFの特徴

殺精子剤がフィルム状になったマイルーラVCFは、性行為前の使用で高い避妊率の認められた避妊用フィルムです。

女性の膣奥に挿入して使用するため、男性主導のコンドームに対して女性主導で避妊をおこなえて、コンドームの破損を気にする不安もありません。副作用の個人差が大きく体質に合わない方も多い低用量ピルと違って手軽に使える点もメリットで、望まない妊娠を確実に避けたい女性のために開発されました。

有効成分はノノキシロール-9という殺精子作用があり、接触した精子の運動性を消失させ麻痺させることで受精機能を無くします。さらに、オブラート状になっているノノキシロール-9を含むフィルムが膣内に入るとジェル状になって、子宮頚部に拡がり精子が子宮に届きにくくなることで高い避妊率を実現します。

正しく使えばコンドームと同等の避妊効果がありますので、低用量ピルの副作用が不安な方や錠剤を続けて飲むことに気が進まない世界中の女性に利用されています。

マイルーラVCFの効果

効果・効能

避妊

精子の子宮への侵入を防ぎ殺傷することで避妊します。

マイルーラVCFは膣内に直接入れて妊娠を回避するフィルム避妊薬です。水や何らかの道具はいらず、体内の水分で溶けて成分が浸透する仕様となっています。

フィルムに含まれている有効成分はノノキシロール-9で、とても強い作用を持つ殺精子剤で膣内に入った精子の動作を低下・死滅させることで卵子との受精を防ぎます。

さらに、膣内で溶けたフィルムがジェル状になり、子宮内部に精子が侵入しないよう子宮頚部に被さる効果もあり確実な避妊を可能にしています。

成分にホルモンが含まれていないため、低用量ピルが体質に合わず副作用などで服用できない方に特に利用されてきました。

使用方法である膣内への挿入も簡単で、体内で溶けた後は違和感を感じず性行為をおこなうこともできます。

マイルーラVCF1枚につき、避妊効果は最大3時間続きます。また、時間内であっても射精が1回されると精子の死滅が弱まるため、3時間以上経つか1度目の射精のあとは新しいフィルムを使用してください。

女性が自分の意思で避妊できる便利な避妊薬ですが、初回時は膣の奥の挿入に手間取る可能性もあるため、初めて使う方や慣れるまでは別の避妊法と合わせることが推奨されます。

マイルーラVCFの効果について

Vaginal Contraceptive Film：VCFの仕組み

マイルーラVCFの使用方法

性交をおこなう15〜30分前を目安に、使用してください。マイルーラVCFは水分に弱いため、指が乾いてる状態で使う必要があります。

1. フィルムが破れないようにパックを開封します。
2. 取り出したフィルムを2回半分に折りたたんで1/4サイズにします。
3. 折ったフィルムの先端を中指と人差し指で持ち、膣の奥（子宮頸部）に挿入してください。

挿入したフィルムはすぐに溶け始め、5〜10分で効果が発現し、避妊効果は2〜3時間続きます。

入れてから3時間以上経つと薬効が薄まり避妊率も下がるため、新しいマイルーラVCFを挿入してください。

また、3時間以内であっても射精を1回したら効果が下がるため、新しいフィルムを使ってください。1日の使用限度数はありませんので、避妊効果を保ちたい方は3時間ごと、もしくは射精のたびに使用しましょう。

使用した後のフィルムは膣分泌液に溶けて体外に流れるため、自身で洗い流す必要はありません。膣洗浄をおこなう場合は、性行為の後に最低でも5時間以上経ってから洗ってください。

指は湿っているなどしてフィルムが指に付着したりうまく挿入できなかった際には、破棄して新しいフィルムを使用します。慣れるまで子宮頸部に挿入することに手間取るかもしれませんので、避妊に失敗しないために性行為前に2〜3回練習することが推奨されています。

マイルーラVCFの避妊率を保つための注意点

• 尿道にマイルーラVCFが入らないように注意してください。
• 使用前に陰茎と膣が触れないようにしてください。射精前であっても陰茎が精子を出すことがあります。
• 使用時に不快感や違和感が生じた場合は、使用は止めて別の避妊方法を取ってください。
• コンドーム装着など別の避妊法との併用で避妊成功率を高められます。