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もっと見る黄体ホルモンの一種で、緊急避妊薬や低用量ピルに欠かせない物質の一つです。
黄体ホルモン(プロゲステロン)は月経周期を定め子宮内膜を受胎できる状態に整えて、妊娠時には妊娠を維持させる機能を持っています。 レボノルゲストレルは、黄体ホルモンと同じ役割を持つ代替物質として開発されました。
継続投与で子宮内膜を変化させ、排卵・受精・受精卵の着床を抑制することで高い避妊効果が認められています。
緊急避妊薬(アフターピル)として服用する場合の妊娠リスクは約1%に抑えられると言われていますが、その場合は性交後72時間以内に飲まなければ効果が薄れてしまいます。 服用が早いほど避妊効果も確実となりますので、遅くても24時間以内に飲むようにしましょう。
仮に妊娠したとしても、レボノルゲストレルが中絶を誘発したり胎児に深刻な影響はおよびません。
以下に該当する方はレボノルゲストレル配合剤を使用しないでください。
過去、レボノルゲストレルの配合された薬剤を使用してアレルギーや蕁麻疹、発振など過敏症が現れたことがある方は服用できません。 軽度であっても再度使用することで、より強く危険な症状に発展する可能性があります。
レボノルゲストレルは肝臓で代謝し体外に排出されます。 そのため思い肝機能障害をお持ちの方の服用では、本来の代謝機能の低下により正常に作用せず、肝臓への負担とホルモン過剰による異常が引き起こされるリスクが報告されています。
妊娠している方の服用に対しても、投与による効果は一切認められていません。 避妊効果や月経困難症の改善など、服用する有益性がないため妊娠が分かった時点で飲むことをやめてください。
緊急避妊薬や低用量ピルに配合される、人工黄体ホルモンです。 女性の体で生産される黄体ホルモン(プロゲステロン)は、月経周期の調節や子宮内膜に働きかけ受胎できる環境を整えるほか、妊娠を継続させる重要な役割を担っています。
レボノルゲストレルは、黄体ホルモンと同じ働きを持ち代替となる人工ホルモンとして開発されました。 自然に作られる黄体ホルモンをプロゲステロンと呼ぶことに対し、人工的に合成されたものはプロゲスチンと言われます。 このプロゲスチンの中で、レボノルゲストレルは第二世代に当たるホルモンです。
黄体ホルモン(プロゲステロン)と卵胞ホルモン(エストロゲン)は代表的な女性ホルモンです。 肌を若々しく綺麗に保ち健康状態にも関わるホルモンですが、月経や妊娠、出産など女性の体の形成に必要不可欠でもあります。 黄体ホルモンには体内の水分を保ち、体温上昇や食欲増進を促す作用もあり、不足しバランスが崩れることで深刻な状態をもたらすことも珍しくありません。
レボノルゲストレルの開発は1960年代で、1980年代には避妊薬としての効果が認められました。 1999年になるとフランスで緊急避妊薬ノルレボが販売されるようになり、さらに日本では2011年に承認され現在では世界中の女性に利用されています。
なお、緊急避妊を目的としたレボノルゲストレル製剤は、その有効性の高さからWHO(世界保健機関)によりエッセンシャルドラッグ(必須医薬品)として指定されています。
低用量ピル(低用量経口避妊薬)は、毎日決まった時間に継続して飲むことで、高い避妊効果を得られます。
ホルモンバランスを整えるため避妊効果に限定されず、月経周期を安定化させニキビの軽減や月経時の痛み、倦怠感などさまざまな症状を軽減する効果もあります。
また、乳房良性疾患や卵巣がん、子宮体がんなど女性がかかる疾患の発症リスクを低下させることもできます。
継続して飲む低用量ピルと違い、緊急避妊薬(アフターピル)は避妊に失敗した際に飲み妊娠を回避するための薬です。 性行為後72時間までの服用で避妊できるとされていますが、24時間を超えると著しく避妊率が下がりますので、なるべく早く飲みましょう。
レボノルゲストレル配合薬を使った緊急避妊法はノルレボ法と呼ばれていて、それまで取られていたヤッペ法と比べて、非常に高い避妊率と弱い副作用から多くの人が利用しています。
継続投与する低用量ピルとは違い、緊急避妊薬は急激なホルモン変化により妊娠を阻害する薬です。 通常のピルより副作用も強く出やすいため、常用はしないでください。
人工的な黄体ホルモンであるレボノルゲストレルには、子宮内膜の成長を抑え排卵をさせない働きがあります。 それと同時に子宮頚管粘液の粘性を高めることで、精子の侵入そのものを防ぐことができます。
女性の月経や妊娠に重要な黄体ホルモンは、一定周期で脳の下垂体前葉より生成される黄体化ホルモン(LH)の作用によって分泌され成熟卵胞から卵子を放出させる排卵を促します。 同時に、受精卵が着床する子宮内膜の成長を進める作用もあります。
黄体ホルモンはある一定量に届くと分泌が止まりますので、レボノルゲストレルを投与することで脳が錯覚し、LHの分泌を進める性腺刺激ホルモン放出ホルモン(Gn-RH)を生成も抑えられます。 その結果、黄体ホルモンそのものの生産もされなくなり、排卵が止められ子宮内膜の成長を抑制して、妊娠しない状態を作ります。
さらに、子宮頚管粘液の粘性を高めることで精子の侵入を阻み受精そのものをさせない効果も持ちます。 これにより、どの段階であっても高い避妊率を有し、望まない妊娠をさせません。
レボノルゲストレルの効果は服用を続けていれば発揮されます。 服用を中止すると、2カ月程度で避妊効果や月経困難症の緩和作用はなくなります。
レボノルゲストレルが配合された低用量ピル(低用量経口避妊薬)の臨床試験は、924人の女性を対象にしておこなわれました。 試験の内容は、420日ほどの期間欠かすことなくレボノルゲストレル錠を服用しつづけてこれ以外の避妊をせず性交するというものです。
その結果、治験者924人中920人が服用中に妊娠することはなく、99%という高い避妊効果が認められました。
妊娠してしまった4人についても原因がレボノルゲストレル錠を飲み忘れたことであるため、用法容量を守って服用すればほぼ100%の避妊が可能です。
緊急避妊薬(アフターピル)は、性交から72時間以内に飲むのが望ましいとされていますが、120時間以内あれば避妊効果が得られることが臨床試験で証明されています。
緊急避妊薬は継続して効果を発揮する低用量ピルと異なり、性交後の時間経過によって妊娠を防げるかどうか成功率が変わります。
72時間以内に飲んだ場合の避妊率は81%と高い数値が出ていますが、120時間経過してから飲んだケースではおおよそ63%ほどに落ちました。
臨床試験では対象者63人中62人が妊娠を回避できていることから、時間以内であればこちらも妊娠はほぼできると考えて良いでしょう。 早ければ早いほど効果は上がりますので、避妊ができず望まない妊娠をした可能性がある時はすぐに飲むようにしてください。
レボノルゲストレルは、トリキュラーやロエッテなどの低用量ピルや、ノルレボやアイピルなどの緊急避妊薬に配合されています。
レボノルゲストレルの服用で多く見られる副作用は、頭痛や悪心、倦怠感などの不調や月経期間以外での性器からの出血です。
いずれの症状も薬を飲み始めた期間に多く、ホルモンバランスの変化によって引き起こされる副作用とされています。 服用を始めて2〜3ヶ月ほどでほとんど軽減されますので、悪化しない限りは心配する必要はありません。
緊急避妊薬は低用量ピルに比べて急激にホルモン環境を変える作用があるため、上記の症状が強く出やすいと言われています。 その場合でも、数日経てば症状が落ち着きますので問題ありません。
軽度、もしくは中度の肝機能障害を持っている方は、レボノルゲストレル錠の使用を慎重におこなってください。 肝臓の機能が衰えていると、代謝が正常におこなわれず悪影響が出ます。
また、心疾患や腎疾患を患っている方の服用も、症状が悪化するリスクが報告されています。 レボノルゲストレルは体内の水分調節をする働きを持ち、水や電解質の代謝に影響を与えます。 そのため体内のナトリウムや体液の滞留を強め、心臓や腎臓に大きな負担をかけるおそれがあります。
効果の減弱、増幅など相互作用が認められた薬剤はないとされていますが、何らかの薬との併用で悪影響が出た場合はすぐに服用を中止してください。