ベンザックゲル

ベンザックゲルの特徴

抗菌作用と角栓の除去を同時におこなうことで顔ニキビを治すベンザックゲルは、国内では2015年よりべピオゲルという名称で販売されています。

これまでの炎症性ニキビの治療法では、アクネ菌の繁殖を抑える概要抗菌薬と角栓の詰まりを除去して毛穴を回復させるピーリング剤の2種類の使用が推奨されていました。ベンザックゲルはこれら2つの作用が1つになったジェル剤なので、複数買う手間や費用を抑えてニキビを治すことができます。

また、ベンザックゲルはアクネ菌に対しての耐性がつきにくい性質があります。従来のニキビ治療薬の主成分は抗生物質のものが多いため、耐性菌が出やすく効き目が徐々に弱くなる可能性がありました。対してベンザックゲルに使用されている成分は抗生物質ではなく、フリーラジカルに変化してニキビの原因菌を殺菌します。

そのため、長期間使用を続けても耐性がつかず効果がなくなる心配もありません。継続塗布が必要な重度のニキビにも有効ですので、これまでのニキビ治療薬では治せなかった方にも適しています。

さらに、続けて使用するうちに肌環境も改善され古い角質が除去されやすい状態にもなるため、深刻な毛穴の詰まりがなくなりニキビの発生そのものを抑える予防にも有効です。

ベンザックゲルは使用から2週間以内でニキビを減らせます

ベンザックゲルは、ある程度効果を得られるまで塗り続けることが大切ですが、ほとんどの方は使い始めて2週間以内で効果が実感できます。

継続していくにつれニキビは減っていき、アクネ菌が増殖しにくい肌に変化していくため3ヶ月ほど経てば目に見えるほど外見が改善されます。

ベンザックゲルの効果

効果・効能

尋常性ざ瘡

炎症や非炎症性で白ニキビ、赤ニキビ、黒ニキビの改善に有効です。

ベンザックゲルはニキビの原因菌であるアクネ菌を殺菌し、毛穴の角栓や老廃物を排出するピーリング作用があります。

過剰な皮脂を取り除きニキビの発生環境を改善することで、毛穴に出ている炎症を治療できます。炎症前に現れる面皰と炎症後の炎症性皮疹どちらにも適応していて、ニキビ肌の解消も可能です。

平均して使用から2週間以内に改善効果が見られ、その後も塗り続ければニキビが減っていき3ヶ月ほどで見た目の変化が明確になると言われています。

過酸化ベンゾイルの臨床試験では半年で75%以上のニキビが改善

主成分である過酸化ベンゾイルは、べピオゲルの臨床試験において有効性が確認されています。試験内容は52週間にわたって過酸化ベンゾイルを2.5%、5%それぞれ使用する治験者をグループ分けしておこなわれました。

なお、この際の平均的なニキビの数（皮疹数）は、2.5%のグループでは35個、5%のグループでは37個で、多い方により配合率が高い投与がされました。臨床試験が終わってから確認された皮疹数は、2.5%のグループは75%、5%のグループでは80%ほど減少したと報告されています。

皮疹数の平均と減少率

2.5%配合グループ

開始時：35個

2週目：23個　30%減少

4週目：20個　43%減少

12週目：11個　62%減少

24週目：9個　75%減少

52週目：8個　75%減少

5%配合グループ

開始時：37個

2週目：21個　30%減少

4週目：18個　43%減少

12週目：11個　62%減少

24週目：8個　75%減少

52週目：7個　75%減少

5%の過酸化ベンゾイル配合薬は皮疹の減少作用がより高くなっていますが、2.5%との差は大きくなく2.5%でも満足できる治療効果が得られることが実証されました。

ベンザックゲルの服用方法

ベンザックゲルは就寝する前の洗顔後に使用してください。肌に刺激のあまりない保湿液で肌に保水してから、適量手に取って額、両ほほ、鼻、あごに置いて全体に薄く塗ってください。

1回の使用量は0.5gほどで、大人の人差し指の第一関節の長さが目安です。塗布後の手や指は、水で洗い流してください。

顔以外には使わないでください。

使用回数は1日1回までです。塗った後すぐ外出しなければいけない場合は、日焼け止めで紫外線対策をしてください。

なお、日本での過酸化ベンゾイル配合薬はべピオゲルで、配合量は2.5%です。5%では強すぎるという方もいますので、初めて塗る方は2.5%のベンザックゲルから始めましょう。